行政や特殊法人の提供するデジタルサービスは、情報の透明性や利便性を向上させ、市民の生活を豊かにする役割を担っています。さらに、膨大な情報量や多様なユーザー層に対応するため、それらのサービスには優れたユーザーインターフェース(UI)が欠かせません。本記事では、行政や特殊法人におけるUI設計の現状と課題を解説し、当社が取り組む最新のデザイン手法をご紹介します。
近年、行政サービスのデジタル化は加速しています。総務省が推進するデジタル庁の設立をはじめ、国や自治体では市民サービスのオンライン化や効率化を目的に、多くのプロジェクトが進行中です。特に以下の3つのポイントが重要視されています。
情報の可視化 : 利用者にわかりやすく、信頼性の高い情報提供を行う。
アクセシビリティ: 高齢者や障がい者を含む多様な市民が平等に利用できる設計。
インタラクティブ性: 双方向性を重視し、市民の意見を反映できる仕組みの導入。
これにより、デジタル技術を活用した市民サービスは進化を続けていますが、多機能化と複雑化による操作性の低下が新たな課題となっています。
また、行政のWebサイトには利用者の年齢やデジタルリテラシーの格差を考慮したデザインが求められています。特に、以下のような幅広い層への対応が課題です。
若年層から高齢者までの対応: デジタルデバイスやリテラシーの違いに配慮する必要があります。
障がいをお持ちの方への対応: JIS X 8341-3:2016のレベルAA以上の対応が求められるケースも多くあります。
さらに、近年のDX推進やWeb技術の進化、デバイスの多様化に伴い、次のようなトレードオフが発生しています。
アクセシビリティ vs. ユーザビリティ: アクセシビリティ向上と利便性のバランスを取ることが課題となっています。
行政の役割と国の役割の不整合: 各自治体と国がそれぞれ異なる基準で対応を進めることで、市民にとって一貫性のない体験が生じています。
当社は、利便性と操作性を両立させるための独自研究を進めています。その中で、特に注目しているポイントをご紹介します。
1. シンプルで直感的なデザイン
行政サービスは、専門用語や複雑な手続きが多い傾向にあります。これを解決するため、当社では以下のような取り組みを行っています。
・情報を階層的に整理し、重要な内容をトップページに集約。
・ユーザーの目線誘導を意識したUI設計。
特に行政サービスにおいては、市民が日常的に利用するサービスを一目で探せるよう、直感的なナビゲーションを採用しています。
2. データの視覚化
膨大なデータを扱う特殊法人のサイトでは、専門的な情報をわかりやすく伝える工夫が求められます。
・グラフやマップを用いて、情報を視覚的に表現。
・インタラクティブな要素を取り入れ、利用者が興味に応じて詳細を確認できる設計。
特殊法人サイトにおいては、データを分かりやすく視覚化し、専門家だけでなく一般市民にもアクセスしやすい形で提供しています。
3. アクセシビリティの確保
高齢者や障がい者も含めた全てのユーザーが利用しやすい設計を追求しています。
・色覚に配慮したデザインや拡大表示機能。
・音声読み上げ対応やキーボード操作への対応。
当社で手がける専門博物館サイトでは、誰でも安心して文化財情報にアクセスできるよう、アクセシビリティ基準を厳格に適用しています。
当社では、行政や特殊法人のプロジェクトに特化したデザインナレッジの収集を行い、その基盤をもとにした開発を行っています。
多言語対応: 国内外の利用者を対象とした多言語UIを提供。言語変更だけでなく、多種多様な国外ニーズに対応できるUIの研究を行っています。
市民参加型デザイン: ユーザー調査を通じて、市民の声を反映したUIを実現。
継続的な改善: データ分析に基づくPDCAサイクルを導入し、サイトの使いやすさを常に向上。
これらの取り組みにより、クライアントのニーズに応えるだけでなく、エンドユーザーにとって利便性の高いサービスを提供しています。
行政や特殊法人のデジタルサービスは、市民の生活を支える重要な基盤です。優れたUIは、利用者の満足度を向上させるだけでなく、行政サービスの信頼性向上にも寄与します。当社はこれからも独自の研究と実績を活かし、公共サービスのデジタル化を支援してまいります。
上記でご紹介した「シンプルで直感的なデザイン」や「データ視覚化」「アクセシビリティ基準の厳格適用」などの取り組みやしくみは、各クライアント様と共同開発した知的財産に基づいています。行政サービスのデジタル化やアクセシビリティ配慮を取り入れたWeb施策をご検討中の場合、ぜひ当社にご相談ください。お客様ごとに最適化されたしくみを設計し、期待を超えるソリューションをご提案いたします。
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